海ねこさんのリアル書店に行ってきたよ。


自分の場合、どうも「ですます」のほうが書きやすいみたい。なので、そっちに戻します。あと、写真がいきなりピンボケですいません。



7月4日、海ねこさんが調布に新しく出したお店に行ってきました。


「古本 海ねこ」(http://www.umi-neko.com/)といえば、絵本や児童書のオンライン古書店として広く知られていて、最近では青山の古書日月堂さんの店舗内で期間限定ショップをやったり、東京古書会館で展示&販売をしたり、さらには目録も何度も発行して、しかも号を追うごとに厚くなっているとか、とにかくいろいろ積極的です。でもって、ついに来ました、実店舗が。


まだ試験段階で、定休日とか、営業時間とか、お試し中、みたいな感じだそうだけれど、もっぱら「買う」ほうの側からすれば、リアル店舗があるというのは、やっぱりうれしい、楽しい、なんですね。


「狭いよ、ほんと狭いよ」とさんざん言われてきたせいか、「なんだ、けっこうスペースあるじゃん」と思いました。駅からも遠くないし(徒歩6分くらい?)。


中尾彰(しょう)のミニ特集(写真)をやっていて、中尾彰が装丁や装画・挿画を手掛けた本が並べられています。ぼくは児童画家って、ほんとに数えるほどしか知らないんだけど、中尾彰は、名前をぜんぜん知らない頃から「この人の子どもの絵、好き」と思っていて、そのうち古書展で見ると意識して手に取ったり買ったりしていました。だから、オープニングの企画が中尾彰、というのも、うれしかったです。


でも、海ねこさんが言うには、中尾彰って、人気ないんだって。てことは、古書価が付かないってことですね。なんでかな。フツーっぽいのかな。地味? 茂田井武みたいな、ちょっとしたブームは来ないですかね?


ぼくはあの、笑ってない、少し悲しそうな子どもの顔が好きですけどね。線も特徴ありますよー。子どもの絵じゃなくても、「あ、中尾彰」ってすぐわかりますもん。


児童画家ついでに脱線しますけど、「芸術新潮」の7月号が「特集 いわさきちひろ Love,Love,Love」ですね。これも、表紙見てすぐ買っちゃった。いわさきちひろの絵ってすごくポピュラだし、いろいろなところで見るので、なんだか勝手に、失礼千万なことに、「かわいいいんだけど、優等生的な、無難な絵」ってイメージを、ぼくは持っていました。


いやあ、しかし!


これだからバカは困るよね(笑)。節穴とはまさにこれでしょう。「芸術新潮」、いいっすよ。39ページの、青くて重そうなカーテンなんてゾクゾクするし、52ページのろうそくの美しさ! いわさきちひろが「むらさきの人」だって認識も、今までぜんぜんありませんでしたね。いや、すばらしい。


芸術新潮」、さすがにデザインが、レイアウトが、トリミングの仕方がすごくイイですね。絵の魅力をよーく伝えてます。いい仕事です。





とまあ、なんだか海ねこさんのお店の話から、遠ざかってしまいましたが。


ぼくは海ねこさんとは同い年なので、応援する気持ちが、そうですね、あなたよりちょっとだけ強いかも。です。ほんの少し。スプーン一杯くらい。


調布は各駅も快速も特急も全部停まるしね。みんなもリアル海ねこ店舗に行きましょう。いつでも開いているわけではないので、情報はHP等でご確認を。


ぼくは『童話集 太郎コオロギ』(さく:今西祐行 え:中尾彰)の函なし、岩波少年文庫の『リビイが見た木の妖精』(L.M.ボストン)、それとこれは児童書じゃないけど、石井好子・清川泰次の共著『パリの裏街』を買いました。『パリの裏街』、ホレボレするような、すごいいい本です。



と、いった感じで、七夕の夜は蒸し暑いです。


リヴォン・ヘルム追悼で「The Weight」。