デュオの時代が来る(ような気がする)

詳細は書けないのですけど、きょうは都内某所で、レコードシングル盤を聴いて楽しむ会がありました。それも、50年以上も前に作られたモノラルのステレオで。これが実にイイ音なのです。よく、「CDを聴いても脳からα波は出ないが、アナログレコードなら出る」なんて言われて、ほんとかどうか知りませんが、なんか「そうかもしれないなあ」と思える、森林浴ならぬ「音響浴」という体験でした。


ある方が熱心に収集しているシングルレコード(基本的に100円で買ったもの)の中から、珍品、名品、この人がこんな曲を、と思うような不思議なものまで、2時間かけて24曲ほど聴きましたが、ぼくがいちばん印象に残ったのは、ヒデとロザンナの「さらば愛の季節」です。


残念ながらYoutubeにはカバーしかないので、別曲『愛は傷つきやすく』を貼ってみます。ヒデとロザンナは、子供時代によくテレビで見ていました。当時(70年代前半)は、まだイタリア人という存在自体がめずらしく、どうしたってロザンナのほうにばかり目が行ってましたけど、こうしてみるとヒデがめちゃめちゃカッコいいですね。ヒデ、といえば中田英寿ではなく、やっぱり出門英です。


時代によって人気の出るものと廃れていくものがどうしても出るように、いま、デュオというのはほとんどいませんね。同性同士はまだしも、男女デュオ、まして夫婦デュオはほとんどいない。かつてはヒデとロザンナ以外にも、トワエモアも、チェリッシュもいたのにね。


しかしなんというか、ここらでこういうストレートなロマンティシズムというか、男女デュオが復活してもいいのではないか? とぼくなんかは思うんです。もしいま20代の男女デュオが現われたら(いや、実際にはきっといるのでしょうが)、それこそ彗星のように人気が出るような気がするのです。


あくまで「気がする」だけですけど。


そんなことを漠然と考えたいちにちでした。


あとレコード聴きながらぼんやり考えたのは、いい大人が100円で楽しむ本、というのは、企画として作れるな、ということ。最強は古本の100円均一とシングルレコードでしょうが、他にもいくらもあるでしょう。こんなのが100円で見つかる世界がある、ということを、1冊の本としてやってみたいなあ、と思いました。


どうでしょう? どなたか本にしませんか?


と、いうことで「愛は傷つきやすく」です。


【読んでる本】
ネルソン松原『生きるためのサッカー』(サウダージブックス)
チェーザレパヴェーゼ『月と篝火』(岩波文庫
【買った本】
村瀬秀信『気がつけばチェーン店ばかりでメシを食べている』(散歩の達人