昭和40年代のグッド・ナイト・ベイビー

きょう、6月28日は母の命日でした。写真の隣にちょっと花を飾って、手を合わせて。


亡くなったのは4年前ですが、その頃はよく、深夜に病室でワールドカップを観ていました。病室だから小さなテレビしかないんだけど、音が漏れないようにイヤホン差し込んで、部屋の明かりも消して、画面の光だけで。


あれから4年経って、またワールドカップの季節がめぐってきました。報告したいことがあったのだけど、それはちょっと間に合わず。でもね、そこは墓前で。ね。


ワールドカップは実は1974年の西ドイツ大会の決勝戦から観ているのですが(オレはいったい何歳なんだ!?)、2010年が今まででいちばん悲しい観戦体験です。


年齢を重ねると、つい数日前、数ヶ月前のことは忘れてしまい、しかしながら何十年も昔のことが鮮明に思い出される、なんて言いますね。自分にもそんなところがあるような気がします。幼稚園や小学生の頃の母親の思い出が、ふと立ち上がってくることがある。


父、母、妹と自分、4人が川の字になって寝ていた時代、寝る前にちょっと話したり、誰かが冗談を言ったりするほんの数分間があって、めったにないことではありますが、時折、母が歌を口ずさむことがありました。よく憶えているのが、キングトーンズの「グッド・ナイト・ベイビー」。むろん全編歌うのではなく、サビの部分だけなんですが、あの当時、とっても流行っていたんですね、これが。


というわけで、あの当時の匂いのする映像がありました。モノクロだからだいぶ昔です。紅白にキングトーンズが出たときのもので、冒頭には宮田輝坂本九が映っています。


今夜はこれを聴きながら、おやすみなさい。